インプラントの基礎知識

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臨床成績

インプラントの成功&失敗

 インプラント 治療の成功・失敗を考える時、
骨結合【オッセオインテグレーション】の獲得 と 骨結合【オッセオインテグレーション】の維持 の二つに分けて考える必要があります。

インプラント を植えて数ヵ月後に、インプラントが骨としっかりくっ付いて、ビクともしない! という状態が、骨結合の獲得成功ですね。  この時点でインプラントが抜けるようであれば、骨結合の獲得失敗というわけです。

そして、骨結合を獲得したインプラントに上部構造(いわゆるさし歯)を装着して後に、骨結合が持続していれば、骨結合の維持成功です。  逆に、上部構造を装着して後にインプラントがぐらついて骨結合が失われると、骨結合の維持失敗というわけです。        

インプラント治療における骨結合の獲得

 統計により様々ですが、一つの数字として、日本国内において骨結合の獲得率は94.7%になります。 ( 海外においては、98.3% )

骨結合の獲得率
獲得(本) 失敗(本) 獲得率(%)
日本の施設 
 上顎 264 29 90.1
  前歯部 134 9 93.7
  臼歯部 130 20 86.7
 下顎 604 24 96.6
  前歯部 107 5 95.5
  臼歯部 572 19 96.8
 上下顎 943 53 94.7
欧米の施設
 上顎 4,274 99 97.7
 下顎 5,923 79 98.7
 上下顎 10,197 178 98.3

インプラント治療における骨結合の維持

その後15年間の累積生存率(維持成功率)は92.4%になります。         

骨結合の維持率
機能期間(年) 植立したインプラント(本) 除去したインプラント(本) 追跡不能なインプラント(本) 累積生存率(%)
   0-1 3,053 25 1 99.2
   1-2 2,741 9 232 98.8
   2-3 2,059 11 198 98.2
   3-4 1,720 8 221 97.7
   4-5 1,307 3 144 97.5
   5-6 939 5 169 96.8
   6-7 677 3 119 96.3
   7-8 449 3 101 95.5
   8-9 388 5 81 93.9
   9-10 181 0 78 93.9
  10-11 94 1 31 92.4
  11-12 59 0 12 92.4
  12-13 40 0 14 92.4
  13-14 26 0 6 92.4
  14-15 20 0 19 92.4

 インプラントにより支持される上部構造の存続は、
  インプラント 周囲の骨の吸収量
  インプラント の骨結合の経時的変化
により、大きく左右されます。  そして、これらの大きな変化は、インプラントが植立されて、1年以内に起きることが多いのです。  それを過ぎるとリスクは段々減少して、10年経過してしまうと、その後は比較的安定して維持されていることが多いようです。

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